ADHDってなに? 東京デジタルキャリア 就労支援ログ
皆様、GW(ゴールデンウイーク)はいかがだったでしょうか?
自粛期間ということもあり、ご自宅でのんびり休む方も多かったと思います。
東京デジタルキャリアでは知的障がい・精神障がい・発達障がいのご利用者様が通所されています。
今回はその中のADHD(注意欠如・多動症)について説明していきます。
■Q:ADHDってなに?
A.
注意欠如・多動症(Attention Deficit Hyperactivity Disorder;ADHD)
年齢あるいは発達に不釣合いな注意力、および・または衝動性や多動性の問題のために社会的な活動や学業の機能に支障をきたすもの。
おおよそ12歳以前にその特徴が現れ、その状態が持続する状態と定義されます。
- 注意欠如
→集中力が続かず注意力が持続できないなどの症状
- ケアレスミスが多い
- 気が散りやすくて、物事に集中することが苦手
- やりたいことや好きなことに対して積極的に取り組めるが、集中しすぎてしまう
- 物をどこかに置き忘れたり、物をなくしたりすることがある
- 片付けや整理整頓が苦手
- 約束や時間を守れないことがある
- 多動性
→じっとしていられない、落ち着きがなく行動をコントロールできないなどの症状
- 物事の優先順位が分からないことがある
- 落ち着いてじっと座っていることが苦手
- 衝動性
→衝動的な感情を抑えられないなどの症状
- 衝動的な発言や行動をすることがある
- 混合型
- 不注意、多動と衝動の特徴が混ざり合って現れているタイプです。
- 不注意と多動のどちらが強く出るかは人によって異なります。
- 他の発達障害と併発していることも
ADHDのある人は、
- 対人関係の困難や興味・関心の限定、特定の行動を繰り返すなどの特徴がある自閉症スペクトラム障害/自閉スペクトラム症(ASD)
- 読み書きや聞く・話す、計算・推論することのいずれかが著しく苦手な学習障害(LD)
といった他の発達障害を併発していることも少なくありません。
■ADHD(注意欠如・多動症)の治療
- 心理社会的治療
こどもとかかわる保護者や教師などがこどもの示す行動特徴を理解し、対応をとることが必要であり、そのための環境調整や保護者が接し方を学ぶペアレントトレーニング、ペアレントプログラムなどがあります。
- 薬物療法
現在抗ADHD薬といわれている薬剤が3種類販売されており、症状の特徴やライフスタイルに合わせた薬物の選択が行われています。
その他症状に応じて、抗うつ薬、気分安定薬や向精神薬などが使用される場合があります。
■周りの理解
- できないことよりもできることに着目する
- 強みに目を向ける
- 失敗しないための声かけをしていく
- 動ける時間を設けてメリハリをつける
- 一緒に対策を考える
■普段から気を付けておきたいこと
- 時間を区切って作業する。パーテーションなどで人や物の動きや光などの情報を遮断して、集中できる環境をつくる。
- 物の置き場所を決めて、使ったらすぐに片付ける癖をつける。持ち物にキーホルダー型の電子タグなどをつけ、忘れ物や紛失にすぐに気づけるようにする。
- カレンダーアプリのリマインダー機能や付箋などを使い、思い出せる工夫をする。本来の予定時間の10分前や20分前に行動するようにするなど、余裕を持ったスケジュールを組むようにする。
- 一気に多くの仕事の依頼をしないよう、さらに作業の優先順位を決めてもらうように周囲へお願いする。そして、作業をひとつずつ確実に終わらせて、その都度報告するようにする。
- 集中できる時間で作業を区切り、オフィス内のいろいろな場所で仕事する。
- 口に出したり行動したりする前に、「この発言は必要か」「この行動で嫌な思いをする人がいないか」を一旦考える。感情のコントロールがなかなか難しいなら、「衝動的にこのような発言をしてしまうときがあるが、これはADHDの特性によるもので悪気はない」と予め周囲へ伝えておく。
■Q:ASDってなに?
A:
自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder, 略称:ASD)
自閉症あるいは自閉症から連続性のある病態という意味で「スペクトラム」という表現が用いられている。
コミュニケーション・対人関係の困難とともに、強いこだわり・限られた興味を持つという特徴がある発達障害
- 会議などの場所で空気を読まずに発言してしまい、ひんしゅくを買う
- 視線があいにくく、表情が乏しい
- 予想していないことが起きると何も考えられなくなり、パニックを起こす
- 自分なりのやり方やルールにこだわる
- 感覚の過敏さ、鈍感さがある(うるさい場所にいるとイライラしやすい、洋服のタグはチクチクするから切ってしまう)
- 手先が不器用である
- 細部にとらわれてしまい、最後まで物事を遂行することが出来ない
- 過去の嫌な場面のことを再体験してイライラしやすい
■周りの理解
- 周囲が彼らの凸凹のある発達のしかたを理解しサポートすることにより、「障害をもちつつ適応していく」という視点をもつことは重要
- 聴覚過敏への「耳せん」、視覚過敏への「サングラス」、嗅覚過敏への「マスク」など。また、大きな音の近くはさける、気持ち悪くなったら退室する、こころの準備や理解ができるように、前もって説明するなどの工夫をする。
- 視覚情報、つまり箇条書きで書く、手順を絵で描く、図で説明するなどの方法で正確に告げる事が必要。『手順』や『リスト』等を紙に書いておき、必要な時にすぐ見られる場所に貼っておく、などの工夫も有効。
ADHDや発達障がいなどは ’障害’ と一括りにしてしまうと見えない部分が多いですが、「難しい事」「得意な事」は人それぞれあるように障害特性の中でも等しくあり、色濃く出やすい部分でもあります。
【工夫があれば…】
【理解があれば…】
【これはできるのに…】
→非常に勿体ないです。
例えば…
仕事はできる◎
急な作業は難しい×
→作業などはできる、片付けもできる◎
(準備をして段取りや工程を組み立てる事は難しいが、作業やその後の片付けはできる。)
例えば…
仕事はできる◎
説明を聞く事が難しい×
→事前に手順や説明の書類に目を通せば仕事できる◎
(言葉での理解は難しいが、工程が見えれば作業が行える)
障害特性を活かせる場所や物・工夫・タイミングなどで変化します。
東京デジタルキャリアではその1歩をお手伝いします。
①自分の障害特性を理解する
②どんな指示を出されたら自分に伝わりやすいのかを知る。(これは自分にしかわかりません!)
③「これはできる、わかる」「それは難しい、できない」などの線引きを行う
④線引きはしても、『~すれば可能』『工夫すればできる』こと(障がい特性による配慮事項)は何かを理解する
東京デジタルキャリアでは就労を見据えた作業で皆さんのバックアップをしていきたいと思っています。
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