『忘れても大丈夫な』仕組みを作る 就労支援ログ 東京デジタルキャリア
仕事における「忘れ物」や「タスクの失念」は、個人の能力不足ではなく、「脳の特性」と「仕組みの不足」が原因であることがほとんどです。
「忘れないように気をつける」という精神論ではなく、「忘れても大丈夫な仕組みを作る」という目的が、改善への最短ルートです。
1.「忘れ物」改善の意識と課題
改善の目的
- 信頼の維持:「期限を守る」「指示を完遂する」で他者の信頼を積み上げる。
- 脳疲労の軽減:「覚えておかなければ」という不安を減らし、目の前の作業に集中する。
①ワーキングメモリの特性
一度に処理できる情報の容量が少なく、新しい情報が入ると古いものが押し出される。
②「あとでやろう」の過信
自分の記憶力を信じすぎて、その場で記録しない
③情報の散逸
メモをあちこちに書き、どこに書いたか忘れる
2.具体的な改善
① 【その場で記録】「0秒メモ」の徹底
「今忙しいから後で」が失念の最大の原因です。
| 具体的な方法 |
指示を受けたら、その場でノートやスマホ、付箋に書き留めます。 |
| 心掛けること | 5秒以内に記録を開始するルールを自分に課します。完璧な文章でなくて構いません。「A社 電話 15時」といった単語だけで十分です。 |
② 【集約】「情報の入り口」を一箇所にする
メモが分散すると探す手間が増え、パニックの原因になります。
| 具体的な方法 | 「仕事のことはすべてこのノートに書く」「タスク管理アプリはこの一つだけ使う」と決めます。 |
| 心掛けること | 複数のツールを使い分けない。アナログ(手帳)かデジタル(アプリ)か、自分に合う方を一つ選んで使い倒します。 |
③ 【通知】「思い出す仕組み」を外注する
自分の記憶力に頼らず、外部のツールに「思い出させて」もらいます。
| カレンダー登録 | 予定が決まった瞬間に、その場でカレンダーに入力する。 |
| 視覚的リマインダー | PCのモニター横など、必ず目に入る場所に付箋を貼る。 |
3.シチュエーション別・具体的な対策例
| 場面 | 失敗例 | 改善アクション(具体例) |
| 指示を受ける時 | 「わかりました」と返事して、後で内容を忘れる。 | メモを取りながら聞き、最後に「〜という理解で合っていますか?」と復唱確認する。 |
| 外出・退社時 | 持ち物を忘れる、電気を消し忘れる。 | ドアの内側に「チェックリスト(財布、鍵、電源OFF)」を貼り、指差し確認する。 |
| マルチタスク | 別の仕事を頼まれ、元の作業を忘れる。 | 新しい依頼が来たら、今の作業の「続き」をメモして残してから、次の仕事に移る。 |
| 締め切り管理 | 期限当日になって慌てる、または過ぎる。 |
締め切りを「着手日」と「提出日」の2段階でカレンダーに入れ、早めにアラームを鳴らす。 |
4.改善を継続するための「セルフケア」
「忘れ物ゼロ」を完璧に目指すと、失敗した時のショックが大きくなります。
「忘れる自分」を前提にする
忘れるのは脳の仕組み上仕方ないと割り切り、「仕組み」の改善を考える
振り返りタイムを作る
1日の終わりに5分間、今日のタスクでやり残しがないか確認する時間をルーティン化する
道具を使う
使いやすいペン、見やすいアプリ、お気に入りのノートなど、記録が楽しくなる道具を揃える
まとめ:仕組みがあれば自分が安心できる
忘れやすさの改善は、「記憶力を鍛えること」ではなく「記憶を外に追い出すこと」にあります。
自分の記憶を信用せず、メモやアプリを100%信用する。ツールを使いこなすことで、忘れ物の不安から解放され、安心して仕事に打ち込めるようになることができます。


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